vol.31 “共感”する連想ゲーム
いきなりですが、想像してみて下さい
あなたは今バス停にいます・・・・・
ふと見ると、周りの人達の様子が変です・・・
ジロジロみる人がいるかと思うと、あからさまに目をそらす人がいます・・・
やがてバスがやって来て、周りの人はどんどん乗り込んで行きます・・
あなたは乗れず、
バスは行ってしまいました・・・
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さて、どんな気持ちになりましたか?
「共感」すれば、心が動く
これは、かつて、私が小中学校へ「バリアフリー・ユニバーサルデザイン出張授業」にでかけた時、必ずした連想ゲーム。
大人も子供も口々に、
「悲しかった」「寂しかった」「辛かった」「何で自分だけ?と思った」「悔しかった」
と感想を言ってくれました。
その後で、
「それが時として、障害がある人達が感じている気持ちですよ」と、種明かし。
みな一様に「へぇ…」「あぁ…」と、心の深い所で何かに気づいてくれました。
たいていの子供達は、すでに「障害がある人たちは、身体に不自由があるかわいそうな人達。自分達に出来ることがあれば助けてあげなければ」的な感覚をもっています。
この“何かをして上げるのが優しさ”という思考は、
すでに第三者的で、何も出来ることがなければ、知らなければ、助けることは出来ません。
だからこそ、まずは、「共感」してほしくて考えたゲームでした。
人は、人の辛さ、悲しさ、悔しさに共感できれば、自然に、寄り添う力をそもそも持っていると思います。
何かをして上げるのではなく、何かできることは無いかと寄り添う
ことが、より心のバリアフリー・ユニバーサルデザインではないかと思うのです。
2019.8.21