vol.33 今日は雨…からの、ある車いすチャレンジャーのお話
車いすでは傘はさせない
今日は朝から雨が降っています。
以前、雨が降っている中で、車いすの人が傘もささずに横断歩道を駆け抜けてゆく姿を見て、
ぼんやりと「なんで傘をささないんだろう?」と思い、はっとしました。
ささないのではなく、させないんです。
ちょっと考えれば分かることですが、自分でこぐタイプの車いすの人は、両手で車輪を操作をするため、傘を持つことができません。
そんな車いすの人にとって有効なのはレインコート。
ネットで「車いす レインコート」と検索すると、色々出てきますが、
中でも優れものは、東京のメーカー、ピロレーシング(東京)のもの。
ピロレーシングは、元F3レーサーで、レース中のクラッシュで怪我をし
チェウォーカーとなった長屋宏和(ながや ひろかず)さんが立ち上げた
車いすファッションブランド。
ブランド名は、長屋さんのニックネーム「ピロ」からつけたそうです。
車いすになってもおしゃれに妥協しない
長屋さんは、漫画の主人公に出てきそうな甘いルックス。
初めてお会いした時は、リポーターの石井さん、局プロデューサーのA女史と3人で、思わずうっとりしてしまいました…(笑)。
長屋さんのブランドは、機能性はもちろん、特に、おしゃれさに対する妥協をゆるさない、ファッション性の高さが評判で、
先のリオデジャネイロ・パラリンピックにおける公式レインコートにも採用されました。
長屋さんは、例え車いすになったとしてもおしゃれをしたい…けど、着たい服がない!と、自分でブランドを立ち上げられました。
長屋さんがデザインし製作した「ピーチスマイルジーンズ」は、
ファスナー部分が大きく開き着脱しやすく、お尻にあたる部分が一切縫い目のない一枚布になっていて、床ずれができにくく工夫されています。ビンテージ加工がほどこされた形の良いシルエットは、車いすの人のみならず、座った状態で長時間仕事をする陶芸家さんにも大人気です。
その長屋さんは、今、さらに、車いすで富士山の頂上を目指し、仲間と周到な準備をすすめ、挑もうとしています。(詳しくは写真をクリック!)
協創udとは、様々な違った視点や経験をもつ人々の知恵や経験を結集して作り上げるマンパワーによる社会インフラ。
これから、私が出会った知恵者の皆さんを折に触れて紹介して参ります。
今日は、雨降り…からの長屋さんをご紹介してみました(笑)。
2019.8.23
ピロレーシング「レインコート」サイト→https://item.rakuten.co.jp/piroracing/c/0000000122/
長屋宏和公式サイト
https://ameblo.jp/piroracing/