世界がまだ見ぬ“最新バリアフリー”ボールパークへの提案③〜 サイン・案内編 no.128
新しく誕生する…我らが北海道日本ハムファイターズのスタジアムを核としたボールパークが、
多様性あるたくさんの人々に開かれた施設になってほしい。
提案その3は、サイン・案内編です。
とかく、広大な敷地をもつ施設ほど、「どこに行けばいいのか?」「自分がいきたい場所はどっちにあるのか?」
探しながら迷うこともワクワクする冒険的要素ではありますが(笑)、
身体に不自由がある人、そして、そうした家族や友人と一緒に訪れた人達が、不安を感じる前に解決できるようになっていてほしい!
掲示するサインの「場所」がポイント
特に、「エレベーター」「エスカレーター」はどこにあるのかが分からない…
これは、JR札幌駅などでもよく指摘されるバリアの一つです。
高齢の人、車いすの人、ベビーカーの親子連れにとって、階数を移動する時には、エレベーターやエスカレーターが頼り。その在り場所を必ず探します。
そんな時にポイントとなるのが、案内サイン。
もちろん、案内サインが無い施設はないのですが、その掲示する場所がポイントとなります。
よ〜く探すと、エレベーターのマークや文字でサイン表示はされてはいるんですが、それがとても高い位置にあったりすると、
視界に入らず見つけられないことも多いのです。
地上から1〜2m位の高さの所にあると見つけやすくなります。
サイン表示には、色づかいや形にもポイントが。
色弱の人が見分けにくい色の組み合わせに黒と赤があります。
カレンダーで平日を黒文字、日祝日を赤文字で表記しますが、少々朱色のまじった赤なら良いんですが、
日の丸のような真っ赤の場合は、黒と見分けがつかない場合があります、また同様に水色とピンクも見分けにくいので
色だけで違いや種類を表示する時には注意が必要です。
トイレの男女表示を、イラストの形だけで区別している所がありますが、その造形によっては、文化の違う外国の人が分からなかったり、人にとっては「man/woman」など英語のみの表記では判断できなかったり、見分けがつかない場合もありますので注意が必要です。
インフォメーションカウンターを正面に大きく
こうした細々したことを、一番効率よく、気持ちよく解決するのにはやはり人です。
入り口にできるだけ近く、目立つ場所に、巨大な「?」マークを掲げるなどしたインフォメーションカウンターを置き、
誰もが気軽に尋ねられる雰囲気をつくっておく。
カウンターテーブルの中にいて、ただ待つのではなく、困っていそうな人がいれば、自らカウンターから出て声をかけるような“すくい取る”ような対応ができると、何より素晴らしい心のバリアフリーサービスになります。
身体に障害や不自由、不安がある人にとって、多くの人が訪れる施設でなにより辛く感じることは、
「疎外感」「置いてけぼり感」そして、「的外れな過剰なサービス」です。
“聞かれたら対応できる”というレベルを超え、そうした辛い思いをさせない位までを先回りして考えた対応ができたとしたら、間違いなく、これまで世界が見たことがない素晴らしいボールパークになる!と思うのです。
2020.3.2