全盲の重子さんとZoom飲み〜コロナで何に困ってる? no.143
コロナの勢いが止まりませんね。
ここ札幌には、全国より早くすでに第2波が到来していて、いまだ多くのお店が営業できない状態が続いています。
夏に向けてやや収まって来るものの、秋冬には全国的に再び大きな波が襲来する…という疫学の専門家の言葉もあり、もう、これは腹を据え、長期戦で乗り越えていかなければならないと覚悟しています。
そんな中、先日、友人の重子さん(全盲)とZoom飲みをしました。
接触を伴うサポートへのためらい
互いにビールを手に、乾杯!
「重子さん、顔、半分しか映ってませんから、もうちょいカメラ下にさげて〜」なんておしゃべりしながら、話題はコロナ禍での影響に…
「私達が道案内をお願いする時に、結局、腕とか触らせてもらうじゃない?
こういうご時勢になって、ちょっとお願いしづらくなった感じはあるわね」
なるほど、
身体になんらかの障害がある人にとって、他者のサポートが必要な時、
例えば、重子さんのような視覚に障害がある人の道案内、
車いすを押したり、杖歩行など肢体不自由の人を手助けしたりする時は、
ある程度、身体を密着・接触させる必要があり、それを依頼したりするのに「ためらいを感じる」と言うのです。
また、これは先日北海道新聞の新聞記事で紹介されていましたが、
視覚に障害がある人にとって、
たとえば、焼き鳥屋さんの匂いやお店から流れる音楽など、それまで「道しるべ」として頼りにしてきた情報が、それらのお店の休業により失われ、「頭をぶつける回数も増えた」「歩くことがとても疲れる」と紹介されていました。
また、ソーシャルディスタンスの観点から、レジに並ぶ時、最近は、足形が床に貼られて一定の間隔を空けて並ぶようになっていますが、重子さんは、その立ち位置が分からない、空ける距離がつかみにくい、進むタイミングが図れないともおっしゃっていました。
また、マスクや消毒液をどこで買えば良いのかが分からないとも。
なるほど、白杖を持った人と町中で遭遇したら、そうしたお気持ちがあることを踏まえ、声かけなど出来たら良いなと思った次第。
自分の身体の中にウイルスを入れない私的対策
コロナの感染に対しては、とにかく「接触」と「飛沫」に注意することと、理解しています。
飛沫については、マスクをしっかりすることで、自己防御し、
接触に関しては、誰かが触ったところに触らない。触ったら、手を洗うか消毒をする…ことで、
自分の身体の中にウイルスを取り込まない工夫と努力を徹底することに尽きると思っています。
家に帰ったら、手洗い、うがいをし、玄関のドアノブなど、帰ってきた時に触った所で、家族が触りそうな場所をすぐ消毒。(特にウチは母が喘息なので、母が触るだろう場所やモノは絶対!)
履いていた靴の底にも、その靴で歩いた玄関の床にも消毒スプレーをかけます。
ソーシャルディスタンスは単に距離をおくことだけではなく、
互いを思いやっての距離。
しばらくは、そうしたヒリヒリ感を互いに共有しつつ、この時勢を乗り越えて行かなければと思います。
2020.5.13