お年寄りIT化作戦!②〜端末に興味を持ってもらう…その秘策 no.147
立ちはだかる壁…苦手意識&拒否反応
ビジネスシーンだけでなく、家庭においても急激に進む「オンライン化」「リモート化」の流れ。
お年寄りのみ世帯が、その流れに取り残されないよう、どう、オンライン機器に興味を持ってもらい、
その手に届け、使ってもらうようにするか…そのプロセスにはいくつもの関所があります(笑)。
まず…
私の母が開いている「育児・人生相談教室」に通うお年寄りに「Lineのビデオ通話を試してみませんか?」と誘っても、私が通う茶道教室の高齢のお仲間に勧めても、そこに必ず立ちはだかるのが…
“でじたる”“いんたーねっと”への強烈な苦手意識&拒否反応!
無理もありません。洗濯機、掃除機、ラジカセ、扇風機などなど…これまで慣れ親しんできた電化製品は、だいたい
「一つのボタンに一つの機能」でした。
しかし、スマホやiPadなど、タッチパネル形式の機器は、画面の中に次々に違うボタンが出てきます。
タッチパネルというと、よく銀行のATM機の前で固まっている高齢者を見かけますよね。
私の、まもなく74歳になる母も、ATMは大の苦手で、お金を下ろす…ので精一杯。
ガラケーまではボタンに数字や文字が書かれているだけ、「電話器」としては使えるし、なんとかこんとか、ショートメール位はできる…ここが限界でした。
しかし、私達は知っています!「テレビ電話」「ビデオ通話」の便利さ・今後の必然さを……
せめて、「Line」を立ち上げ、友達とのトークルームを開き、「通話」のボタンを押すまでいければ…
あ、しかし、wifiはどうする?などなど…次から次へと難問が立ちはだかります。
タッチパネル端末に興味を持ってもらう、秘策とは!?
そこで、教えを仰いだのが「平取町のIT伝道師」こと 厚子さん。
まず、なんと言ってもスマホとか、iPadなどの端末を…
「それ便利そう」「私もほしい!」と思ってもらわなければ、せっかく機器を手配しても
使ってはもらえません。厚子さん曰く…
お年寄りの気を引くのに、まず、便利なのは、実は“写真”機能なの。
その場で写真をパシャッと撮ってね、それを、大きなテレビにつないで、テレビに顔を映し出すの。
そうするとね、『私の顔がテレビに映ってる!あ、あんたの顔も!すごいね、これ、顔を写せるのかい?』って、
すごく興味を持ってもらえるの
なるほど…いきなり「通話」を目指すのではなく、便利!面白そう!と思ってもらうところからなんですね〜!
そして、今度は、2台のiPadを使って、
その顔写真をフェイスブックメッセンジャーやLineを使って、それぞれの端末に送ってみせる。
すると、
こんなに簡単に写した写真を送れるの?と、さらに興味津々に…
写真を送るのも、グループに送れば、一度に何人もの友達に同じ写真が送れることや、文字版にメッセージを書けば、
離れた場所に居ながら会話(チャット)ができることを紹介。
もちろん、いっぺんに…ではなく、何度かに分けて、皆さんが集会所に集まった時などを利用して実際に使って見せることで、
「あら、それ、私も欲しいわ」…となってくる…というのです。
機械に興味をもってもらうところから………なるほど、勉強になります。
そうした厚子さんの努力と工夫の甲斐あって、今では、平取町に住む、平均年齢78歳の30人のおばぁちゃん達が
頻繁にスタンプを送り合ったり、自分の畑で獲れた野菜の写真を送って自慢したり、
デジタルコミュニケーションを楽しんでいるそうです。素晴らしい!
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私も、厚子さんに教わりながら、小樽在住のあるおばあさんへのiPad購入計画を実行中ですが、
なにせ安くて軽い旧世代のiPad miniが良いということで、中古サイト ソフマップで購入したものの、充電ケーブルがついてなかった!wifiを使わずとも、安価な通信を実現すべく、iPadに組み込む格安スマホのSIMカードの手配で、クレジットカードの入力不備で、2度もキャンセルされるなど……転びながらですが、少しづつ前進しております。
また追って報告致します!
2020.6.10