vol.17誕生して52年!点字ブロックのおハナシ
誕生して52年。私と同じ歳…
点字ブロックについては、けっこうしゃべれます(笑)。
「点字ブロック」は、言わずと知れた目が不自由な人にとっての道しるべ。
その突起の形状により2種類あり、
ポツポツ状の突起があるのが停止ブロックで「止まれ」
棒状の方が誘導ブロックで「進め」と、全く逆の意味。
初めて設置されたのは1967年。筆者が生まれた年なので(どうでも良い話ですが…笑)、誕生して52年になります。
昨日の投稿でお話した「弱視」の人にとって、黄色は、比較的認識しやすい色ということで採用されました。しかし、最近は、黄色ではない点字ブロックもありますね。
黄色では無い点字ブロック
これは、新千歳空港国際線ターミナルのグレーの点字ブロック。
黄色だと、どうしても周囲の景観にマッチしない…でも、目の不自由な人の道しるべは確保したい…という施工主さんの苦悩と工夫が生み出したスタイルなのではないかと推測しますが、
実は、弱視の人が視認しやすい…隣り合うブロックとの「輝度比(キドヒ)」を確保し、設置されました。
輝度比というのは、色の明るさの差。周囲のブロックが白っぽい色だったため、逆に黄色だと明るさの差があまりなく、むしろグレーの方がはっきりする分、認識しやすい…とこの色にしました。
はっきりさせるなら、黒の方が良いのでは?と思うかもしれません、しかし、黒い色が濃くなると、今度は、逆にそこに忽然と穴が空いているような恐怖を感じさせる場合があるのです。
点字ブロックは完成形ではない…
目の不自由な人にとっての道しるべであることは重々承知ながら、実は、点字ブロックがあることで、つまづく人がいたり、タイルだけに、雨が降るとそこだけ滑りやすくなったりと、実は課題も多いのです。
海外に目を向けると、突起が小さいもの、突起の高さをもっと低くしているもの、突起と突起の幅を広くしたもの、滑らない素材のもの…など、様々あるようです。
点字ブロックは、現在のものが完成形ではありません。
誰にとっても不便を感じない点字ブロックの登場が待たれます。
2019.8.2