vol.40 車いすで段差を乗り越える方法
ポイントは前輪をどうあげるか
車いすは、言わずと知れた「足の不自由な人が移動手段として利用する」ものです。
「バリアフリー」の意味は、時に、車いすの人が通れるよう段差がないフラットな状態と、捉えられていることが一番多いように思いますが、実は、ちょっとした段差(2~3㎝程度)を乗り越えることができます。
車いすには大きく以下の3種類に分けられます。
1.介助用車いす(誰かが押す前提)
2.自走式車いす(乗っている人自身が車輪をこぐ)
3.電動車いす(車輪を電動で動かす)
ポイントは前輪!
ポイントは前輪をどうあげるか。
1の誰かが押す前提の介助用の車いすは、後ろに大きな取っ手がついているのが特徴で、
基本的には座面の下の背後についているステッピングバーに介助者が足をのせて体重をかけ、テコの原理で上げる。
前輪を段の上に載せた後は、大きな車輪を段差の際
に押しつけ、腰を背当てにあて、
全身で上にぐいっと上げる。
降りる時は、後ろ向きの方が安全です。
2の自走式車いすは、上肢=腕の力が使える人が使うもので、ひょいっと、重心を移動させることで、器用に前輪を上げ、段差を乗り越えます。
自走式の車いすを操る人の中で、アスリート並みの筋力を持つ人は、時にエスカレーターに乗っちゃったりもします!
3の電動車いすは、自動車の4輪駆動よろしく、電気の力で前へ進む力を利用してぐいっと乗り越えます。
足が不自由であっても「移動する」という“当たり前”をかなえてくれる道具=車いす。
段差などで困っている様子を見かけたら、まずは、「お手伝いしましょうか?」と、声をかけ、方法が分からなかったら、その人自身に教えてもらえばOK!
気持ちを行動に変えてみてはいかがでしょうか?
2019.9.3