vol.105 障害のトリセツ〜おすすめフォーマット
NHK「発達障害」プロジェクトから生まれたフォーマット
月曜日に書かせて頂いた「障害にはトリセツが必要」の記事に対し、
友人のMさんから情報提供を頂きました。
NHKの 「発達障害」プロジェクト企画の中で制作された「わたしのトリセツ」という名前のフォーマットがあるとのこと。
それがこちら。
自分にあてはまる特性にチェックマークを入れたり、
職場や学校で特に困りそうなことをシチュエーションを挙げて説明したり、
その対策について具体的に記入できるよう、簡潔にまとめることができるフォーマット。
周囲の人が「なぜ?」「どうして?」と、不安や不信に思う前や思った時にどうしたら良いのかが端的に分かるように作られています。
文字にルビも振ってあり、記入例も紹介されているなど、よく出来ているな〜と思いました。
Mさん、情報をありがとうございます!(^_^)
一冊まるごと“私”の本〜「私の見え方紹介カード」
そしてもう一つ。
私にとっては伝説的な元祖“トリセツ”と言ってもいい、
1997年発行の秀逸なフォーマットがあるのでご紹介します!
それは、弱視者問題研究会「弱問研」さん発行の「私の見え方紹介カード」です。
弱視というのは、ご存じの通り、全盲ではなく、光は感じられる、視野が部分的に欠けている、視界が極端に狭い…など、
脳に腫瘍があったり、事故で脳を損傷したり、目の病気や、加齢による見る機能の変化によって起こり、瞳は開いていて、眼球も動くので、外見からは分かりにくい障害の一つです。
そうした人それぞれ違う「見え方」を、ページごとに分けて紹介している「一冊まるごと私の見え方」といった、大きな単語帳のようなトリセツフォーマット。
中を見てみると…
弱視全体の説明や、使い方に始まり、視力についてのデータ、なにより秀逸!と思うのは、「困り事」やその対処について、ユーモアにとんだ文章で綴られていることです。
困り事→こうしたもらいたい
ではなく、
こんな場合はこんな風に困ってしまいます→こうして貰えると嬉しいです!
といった感じ。
これは、弱視についてのものですが、他の障害や特性を説明するのにもとても有効な方法が示されているように思いませんか?
今なら、タブレットで1ページ1ページ、スワイプしながら見られるようにまとめることもできるかもしれません。色々応用ができそうです。
互いの間に壁を作らないためにも、障害のトリセツは
「分かりやすく」「爽やかに」「堂々と」!
今後、様々な方の障害や病気についてのトリセツ作りをお手伝いしていきたい、
私にとって、この「私の見え方紹介カード」はまさにバイブルです。
2019.12.11
実は、「私の見え方紹介カード」が最初に作られたのは、1997年。弱問研さんのHPの中の、このカードに関する最新情報は2009年9月のもので、そこに販売先としてリンクが貼られているネットショップ「大活字」さんのサイトを見ると、商品リストの中にはありませんでした。
興味のある方は、弱問研さんか、大活字さんに電話でお問い合わせになると良いかもしれません。
☆弱問研 問い合わせメールフォーム
http://jakumonken.sakura.ne.jp/otoiawase.htm
☆(株)大活字
TEL 03-3259-2200 FAX03-5282-4362
1セット600円+送料